ネタバレ感想【劇場版ドラゴンボールZ 燃え尽きろ!!熱戦・烈戦・超激戦】

【story】
数千年に一人現れるという、伝説の超サイヤ人。血と戦闘を好み、破壊と殺戮の限りを尽くす伝説の戦士は、今や悟空、ベジータ、トランクス、何だったら悟飯もその才能を開花させ始めていて、もはやサイヤ人だったら誰でもなれるんじゃないの?と、その価値が下がってきていた。所詮伝説は伝説、噂に尾ひれがついて幻の存在となっていたが、悟空がその扉を開いた事によって、それがきっかけとなり、コツを掴んだ皆がバンバン変身できるようになったと考えるのが妥当だろう。

でもね、居たんですよ。彼らとは明らかに一線を画す、正真正銘伝説の超サイヤ人が。一人だけ生まれてたんですよ。

平和なある日、悟空はチチと一緒に、悟飯を入塾させる予定の学習塾への保護者面接に向かっていた。ここでヘマをやらかしては、せっかくの名門塾への悟飯の入塾はパーになってしまう。スーツに身を包み、緊張した面持ちで面接官の前に立つ悟空。そこへ携帯電話感覚で界王さまよりテレパシーが入った。どうやら最近、この宇宙で伝説の超サイヤ人が星々を滅ぼしまくっているとのことだ。このままでは全宇宙が大変なことになってしまう。今すぐ原因を調査、解決してほしいとのこと。面接官と妻の前で、宇宙がどうのと独り言を呟き、直後に瞬間移動でこの場から消え去った悟空。チチ発狂。

その頃、花見会場でどんちゃん騒ぎをしていたいつものメンバー。ベロベロに酔いつぶれている亀仙人。カラオケマイクを握りしめ、アカペラで独唱しまくるクリリン。一人だけ離れた場所でつまらなさそうにしているがちゃっかり参加しているベジータ。その他大勢の仲間たちが、飲めや歌えの大騒ぎに興じていたところに、いつもの通り一台の宇宙船が降りてきた。

中から現れたのは中年サイヤ人。パラガスと名乗るその男は、息子のブロリーと共に、サイヤ人の王子であるベジータを迎え、新生惑星ベジータの再興を計画していた。戦闘者としては下級の無名戦士パラガスと、見るからに優男であるブロリーに誘われるままに、なんとなく宇宙船に乗りこむベジータ。ドサクサで悟飯やウーロンや亀仙人も乗り込み、アカペラで「翼をください」を熱唱し終えたクリリンこと田中真弓も参加。胡散臭い空気を感じたトランクスは、父を心配して同乗。それを見送る母のブルマと赤ん坊(自分)。

辿り着いた新生惑星ベジータで手厚い歓迎を受けるベジータ。そこへ、伝説の超サイヤ人を探して宇宙中を瞬間移動していた悟空も合流。なんたる偶然かと思うが、賢明な我々観客一同は簡単に推理していた。彼らの後ろで目立たず大人しくしている優男、ブロリーこそ伝説の超サイヤ人であることを。

パラガスの真の目的はこうだ。その昔、生まれながらにして強力な戦闘力数値をはじき出していた赤ん坊のブロリーの存在を恐れたベジータ王は、将来自らの地位すらも脅かすかもしれないブロリーを、父親のパラガスと共に辺境の宇宙に追放。復讐に燃えるパラガスは、伝説の超サイヤ人であるブロリーの力を制御できる装置を発明し、その力を使ってベジータ王家を滅ぼそうと企んでいた。まんまと策略に乗ってくれたベジータ。計画完遂まであと少しというところで、予想だにしなかった事態が起こった。

当時、ブロリーが生まれて間もない頃、隣の保育器には、カカロットこと悟空がいた。悟空の泣声に過剰に反応していたブロリー。無意識のうちに直ぐ近くに驚異的な敵が居る事を察知していたのであろう。その本能的な反応は、大人になった今も彼の深層心理に深く刻まれていた。今まで殆ど喋る事なく、みんなの後ろで大人しくしていたブロリー。しかし、悟空が目の前に現れた途端、「カカロットォ~」と独り言を繰り返し、敵意をむき出しにし始める。最初のうちはパラガスの制御装置で抑えられていたが、次第に制御が効かなくなってくる。その夜、寝心地の悪そうな寝室で休んでいた悟空たちに襲いかかるブロリー。

最終的に制御装置は破壊され、ブロリーは持てる力を開放し、全身の筋肉が隆起、1.5倍くらいに体が大きくなる。計画が頓挫し、宇宙船で避難しようとするパラガスを殺害し、新生惑星ベジータを先住民ごと滅ぼさんとする勢いで暴れ始める。咆哮するブロリー。

そこは流石の伝説の超サイヤ人。悟空たちが束でかかっても手も足も出ない。見せ場を求めて参戦するピッコロも全く役に立たない。ベジータに至っては、超サイヤ人という単語に固執するあまり、あの伝説の超サイヤ人に敵う訳がないと、戦う前から既に戦意喪失している。突如気が変わって、「カカロットはオレのものだ!」と意味深な台詞を吐きながら挑むが、やっぱり手も足も出ない。

ブロリーを倒すための最後の手段として、仲間たちは自分のパワーを全て悟空に集中させようとする。満身創痍の悟飯、ピッコロ、トランクスが手をかざすと、緑色のワカメみたいなオーラが現れる。どうやらそれが悟空にパワーを与えている状態らしい。しかしそれでもブロリーの力には遠く及ばない。ブロリーを倒すには、ベジータも協力しなければパワーが足りないのだ。グループ通話感覚でテレパシーを使ってベジータを説得する仲間たち。しかし、ここに来て妙なプライドが邪魔をするベジータ。ライバルであるカカロットにパワーを与えるなど、王子としてのプライドが許さないのだ。

その間、何回死んでもおかしくない程の攻撃にさらされる悟空。説得する仲間たち。拗ねるベジータ。吠えるブロリー。ギャグ漫画みたいに地面にめり込む悟空。懇願する仲間たち。拗ねるベジータ。吠えるブロリー。

吠えるブロリー。

吠えるブロリー。

もはや瀕死の悟空。遂にベジータが根負けし、空中に手をかざすと、緑色のワカメの様なオーラが発生。いきなり形勢逆転。ワンパンチでブロリーを宇宙の彼方に吹き飛ばし、悟空は見事勝利を収めた。

【review】
遂に登場、ある界隈でドラゴンボール最強の敵と謳われているブロリー。アニメのスタッフの中にも、ブロリーが最も思い入れの強いキャラだと言う人も多いとか。残念ながら僕はあまり好きじゃないんですよね。とにかく強いって表現がちょっと単純すぎるというか、ひたすら殴り合いが強い、こっちのパンチもキックも通用しない、もう一体どうすりゃいいの?っていう、子供じみた強さの表現が観ていて退屈するんですよね。まあ、子供向けのアニメなんだけど。

スタッフ間でも人気があるもんだから、今後しばらく連戦するんですよね。ここから先の劇場版映画作品の敵キャラは、殆どブロリーが占めると言っても過言ではないです。敵キャラの再登場ってあんまり盛り上がらないんですよね。クウラの再登場もイマイチだったし。それが僕が当時の劇場版ドラゴンボール離れした原因の一つでもあるかも知れない。

あまり悪い部分ばかり語ってもアレなので、良い部分を。

ストーリー展開は、捻りが効いていてこれまでのワンパターンを脱してきています。簡単だけど犯人は誰だ的な推理要素を盛り込んだり、過去からの因縁にまつわる黒幕の陰謀が渦巻いていたり、単なる殴り合いだけじゃなく、ドラマを観る楽しみが増えてきた。

あと、この辺で気付き始めたのですが、最も重要なことを。

基本的に劇場版は、原作ではあまり語られていない悟空一家の平和な日々が描かれているのですね。ほぼ毎回、冒頭で見せる父として、そして夫としての悟空の顔。いつも怒ってばかり、困ってばかりしている妻のチチですが、なんだかんだ悟空と一緒にいて生き生きとしている彼女の姿を見ると、なんだか幸せな気持ちになれます。この時間を楽しむことこそ、劇場版ドラゴンボールの醍醐味なのかも知れないと思い始めてきました。

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